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スタビレー|デジタルトルクレンチ730DR/20

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    JUGEMテーマ:DIY&工具

     

    「工具について想うこと」というカテゴリを作りました。

    「工具」よりも「想うこと」のほうが先行するだろうからです。

    一方で、「工具は使ってなんぼ」でもあります。

    高い工具よりも廉価版の工具のほうが圧倒的に多いです。

     

    できるだけ具体的な作業を前提に書こうと考えています。

    MINI Cabrio(R57)の整備用だけでなく、自転車整備用や

    DIYの木工用/鉄工用工具もあります。

     


    デジタルトルクレンチ「Stahlwille 730DR/20」(差込口:1/2サイズ|測定範囲:20-200Nm)


    自動車整備に重要な工具として、フロアジャッキやリフトと共に欠かせないのが「レンチ」でしょう。

    とりわけ、重要部品を適正な規定トルクで締め付けるために使う「トルクレンチ」は、プロだけでなく、素人が自家用車を正しく整備するために欠かせないものです。

     

    スタビレー730DR/20

    Photo:http://www.stahlwille-online.de/

     

    ショップ:アストロツールズ

    スタビレー 730DR/20 ヘッド付デジタルトルクレンチ(96501820)

     2009年、記憶によればショップの新入荷セールだったとは思いますが、購入価格は税込:79,800円。久しぶりに見た2017年9月現在、当時より価格が上がっているようです。

     

    スタビレー(Stahlwille)は、1862年に鍛冶職人が創業した「頑固な造り」のドイツ総合工具メーカー。

    ドイツには「ハゼット」や「クニペックス」など多数の工具メーカーがありますが、その中でも鍛造から仕上げまでドイツ国内で行うという正真正銘の「Made in Germany」です。

     

    自動車整備用工具ではスナップオン(Snap-on)に比べると日本での知名度も低く、見た目も地味です。

    流行りのデジタルトルクレンチにはおもちゃのような外観が多い中、ゴツくて直線的で無駄な曲線/局面もなく、「デジタル式」を必要以上に主張しない質実剛健が売りの工具です。

     

    製品コード:730DR/20(ラチェットヘッド「735/20」付属モデル)

    レンチ長:約575mm ※レンチシャフト長548mm ※同社アナログ式「730N/20」はシャフト長:467mm

    公差:+-2%

    差込角:1/2インチ(12.7mm)※「735/20」付属。ヘッド交換可能。

    トルク測定範囲:20Nm〜200Nm ※同社アナログ式「730N/20」は40〜200Nm。

    プリセット方式:デジタル式

    トリガーシステム:板バネ方式 ※通常のコイルバネ方式のように使用後に最低トルクに設定する必要なし

    アラート手段:クリック(機械的振動)/電子音/液晶表示の3way同時方式

    重量:1663g(本体) 2,198g(ハードケース含む)

    付属ラチェットヘッド「735/20」:

    差込角:1/2インチ(12.7mm)

    ヘッド長:(ヘッド中心からレンチ本体差込部先端まで):25mm

    許容トルク:300Nm

    ギア数:60枚

    ジョイントサイズ:14 x 18mm

     

    数年前、スナップオンから同価格帯でレンチ長677mmの角度締機能もある首振りデジタルトルクレンチ「ATECH3F250BN」がリリースされています(2014年頃?)。

    個人的には、伝統的なSnap-onの生物のような、なめらかな金属面を活かしたデザインと比べ、デジタルトルクレンチの直線的で樹脂パーツが目立つ外観は今ひとつ好きではないけれど、677mmのレンチの長さ、角度測定も可能なほか、ラチェットギア歯数80枚などの点で「ATECH3F250BN」も魅力的です。ebayでの取り扱い量も多く、中古なら3万円台などから出品され、気になる存在です。

    角度締はエンジンブロックの組み立てなどで指定が多いトルク管理で、規定トルクに達したあと、さらに指定の角度締め込むように指定されている場合に使います。

     


    Snap-on「ATECH3F250BN」があれば「730DR/20」を選ばなかった可能性が高いが


    「730DR/20」を購入した当時、すでに200Nmまでの廉価版トルクレンチをホイール交換に使っていました。

    その頃、プラグ交換やオイルパンドレンボルトやオイルフィルター交換のほか、ロードレーサー(自転車)の整備用にいくつかトルクレンチ(3〜30Nm級)やトルクドライバー(10Nm未満)なども探していました。

    そんな頃、たまたまアストロツールさんのメルマガで「730DR/20」に出会いました。

     

    測定範囲が広く、これ1つあれば、すでに手元にある20Nm以上のトルクも計測できるとも考えました。

    公差+−2%というだけでなく、目標トルクのトリガーシステムにコイルバネ方式ではなく、板バネ方式を使用しており、機械的な負荷が少なくて長寿命であることや、トルク校正が必要な場合でもコイルバネ方式のように交換部品が多くない構造であることもポイントでした(とは言え、現実にはメーカー:ドイツまで返送する必要あるため手軽にできるわけではない)。

     

    私は「レンチ」に対して「取り回し可能範囲なら長いほど良い」と考えているため、

    もし選定当時、677mmの長さのSnap-on「ATECH3F250BN」が選択肢にあれば、「730DR/20」を選ばなかった可能性が高いです。

     

    とは言え、

    Stahlwille「730DR/20」を約8年間使用してきて、すっかり手に馴染んでしまいました。

     

    よく大型のトルクレンチは、ホイール交換にしか使わないと言われますが、自動車整備では外せるのであればホイールを外したほうが良い作業は多いものです。

    レンチの取り回しが効かないような箇所の作業では、短いレンチが必要になりますが、実際、使用頻度の高い工具です。

     

     

    730DR風景

     

    また、選定時に気が付かなかった点があります。

    トルクレンチは「正回転」(右回り)の時にのみトルク測定できるものが大半です。スタビレーの730シリーズはヘッド交換式なので、ラチェットヘッドを取り外して180度逆さに取り付けられます。私は当初、「逆回転」のトルク測定なんて必要ないのでは? と考えていましたが、そうではありませんでした。

    「逆回転」(左回り)に使いながらデジタル表示部を確認できるメリットに気がついていませんでした。デジタルプリセットトルクレンチならではのポイントと言えるでしょう。

     


    140Nmでもトルク調整しやすい、丁度よい「長さ」


    「730DR/20」について気に入っている点はいくつもありますが、一番は「長さ」です。

    また、グリップ部の形状も握りやすく、とても自然です。デジタルプリセット部のディスプレイやボタン類が作業の邪魔になるようなことは、これまで一度もありません。余分な機能や余分な出っ張りを安易に追加せず、レンチとしての特性を最優先したこのデザインは、誰が使っても使いやすいだろうと、感心してしまいます。

    BMW MINIのホイールボルトの締め込みトルク140Nm程度であれば、私の場合、体重の1/3強のチカラで済むので、腕だけのチカラ加減で規定トルクに達します。

    液晶表示部のトルク数値を見ながら締め込むこともできますから、チカラ加減と締め込みトルクの勘所を養うこともできます。

     

    なお、余談になりますが

    ボルトやボルトホールに汚れなどが残らないよう、基本的にホイールを取り外した際に、パーツクリーナーとスチーム、圧縮空気でキレイにしておきます。組み付けの際、ホイールボルトとホールの内側にグリーススプレーを塗布して手回ししていきます。砂や金属粉などは論外ですが、汚れなくグリースもあれば、気持ちよくボルトが入っていきます。

     

    手には、いつもグローブを装着しています。これは指先などに付くシツコイ油汚れから守るためもあり、グリップを良くする効果もあります。10年以上前から薄手のフィット感のあるグローブの品数が増えてきました。自動車整備だけでなく、あらゆる作業に必須の消耗品です。

    指先だけである程度入っていきますが、手締めである程度締めたら、エアインパクトレンチで締め込んでいます。私はガレージのACコンセントからの電源をガレージ内の各種ファンやスチームボイラーに優先的に回しているため、電動インパクトレンチは使ったことがありません(エアコンプレッサーは屋内に設置してあり、ブレーカーが別になっている)。

     

    エアインパクトレンチは、エアタンクの空気圧はもちろん、エアホースの内径によって発生するトルクの上限に差が出ます。

    ホースを収納しやすいエアホースリールだと内径6mm程度の細いエアホースが多いですが、これだと80〜100Nmくらいが上限でしょうか。


    トルクレンチの場合、本締めは2段階に分けて行う


    でもエアインパクトレンチで本締めするわけでもないので、このくらいのトルクまで締め込み、あとは「730DR/20」で本締めします。ですが、いきなり140Nmまでは締め込まず、まずは「130Nm」前後までジャッキアップしたまま締め込みます。

    その後、ジャッキダウンしてから、「140Nm」まで本締めします。これはジャッキアップしたまま140Nmまで締め込むと、ジャッキダウンしてからトルク確認できない/「ダブルチェック」によるオーバートルクを防ぐための措置です。

     

    作業後、トリガー方式がコイルバネ方式のトルクレンチは一番低い測定範囲値まで設定を戻す必要(戻しすぎも厳禁)ですが、板バネ方式の「730シリーズ」はその必要もありません。デジタルプリセット部の電源もほとんどOFFにしたことはありません。電池交換について、正確な記録を残していないのですが、おそらく2〜3年に1回という認識です。


     

    購入前はこの価格の工具を購入することに大きな抵抗や迷いもありましたが、

    今は「あの時、使いはじめて良かった」としみじみ想うことが多いです。

    アストロツールズさんに感謝です。

     


     


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